福祉事業を推進する会

福祉業界が未経験でも異業種ならではのアイディアで勝負しよう

福祉事業を推進する会
その後のキャリアも
福祉業界は熱意とやる気があれば、未経験者でも無資格者でも就職できます。でも、資格があれば、仕事の幅も広がりますし、将来のビジョンも描きやすくなります。ここでは社会福祉士、ケアマネージャー、介護福祉士という3つのキャリアアップの選択肢についてご説明していきます。
異業種ならではのアイディアも

異業種ならではのアイディアも


異業種からの転職体験談

異業種から介護に転職した人の体験談をご紹介します。未経験でも、あなたのアイディア次第で活躍できることを知りましょう。
音楽大学を卒業したA子さんの体験談です。飲食店のアルバイトをしたことで接客の面白さを知り、ホテルに就職しました。和食店に配属されたことで、常連のお客様へのきめ細やかな対応を学んだり、結納の席などを担当したりと楽しかったようです。しかし、一日中和服で働く大変さや契約社員から正社員への登用がなかったことで、転職を考えたそうです。介護職を選んだ理由は?と尋ねると、「これから必要とされる仕事だと思ったからです」との答えが返ってきました。A子さんの祖父が他界したこともきっかけだったようです。仕事が忙しく、看病してあげられなかったことが心残りで、同じ後悔をしないように介護を学ぼうと思ったそうです。大家族で育ったA子さんは人のお世話をするのが好きだったことも理由の一つです。
そこで、職業訓練校でホームへルパー2級養成講座を受講、老人ホームで実習し、介護の現場を体験しました。そこには仕事に熱い気持ちを持った人が多く、そのことに感動したA子さんは、気持ちが決まりました。転職先は施設を実際に見学し、通勤圏内にある老人ホームに決めました。その施設では家族的なケアを行っており、A子さんの「親密な介護をしたい」という希望にピッタリでした。

家族のような親密な介護

A子さんが働くことになった老人ホームでは、アイディアを介護に活かせる環境がありました。たとえば、乾燥肌の利用者のために、シャンプーなどを保湿効果の高いものにかえました。効率を考えると、個別対応はしない方がいいのですが、もしも自分の家族なら何かしてあげたいと思いますよね。このように、A子さんの考える「家族のようなケア」が実現できる施設だったのです。介護の方法や利用者の体調など介護の仕事は大変なことも多く、日々悩みや葛藤ばかりです。しかし、「A子さんが担当でよかったわ」などと言ってもらえたり、利用者の方の笑顔が見れたりすると、とても嬉しくなり、頑張ろうと思えるのです。
音楽大学で学んだ声楽やピアノも、介護に活用しています。音楽部を作って、月に一度、一緒に歌うようにすると認知症の人でも、歌詞が自然と口から出ることがあるようです。音楽の大切さを感じられますよね。A子さんは、昨年、介護福祉士(ケアワーカー)の資格を取り、今後もいろいろな資格にチャレンジするそうです。